難読漢字『植物の名前』
1.接続草
スギナ(杉菜)
トクサ科の多年生のシダ。
地下茎が長く、早春に節からツクシとよばれる胞子茎を、次いで栄養茎を出す。
栄養茎は緑色で、高さ10~30センチ、輪状に枝を出す。
葉は退化し、鞘状である。
2.玉環菜
チョロギ(草石蚕)
シソ科の多年草。高さ30~60センチ。
秋、淡紅色の唇形の花を穂状につける。
地下にできる連珠状の白い塊茎を掘り取り、梅酢で赤く染め、正月料理の黒豆の中にまぜて食べる。
中国の原産で、栽培される。
3.朴樹
エノキ(榎、朴)
ニレ科の落葉高木で高さ20メートルに達する。
葉は非相称の卵円形。初夏、淡黄色の雌花と雄花をつけ、秋に橙色で小豆大の甘い実を結ぶ。
4.茶梅
サザンカ(山茶花)
ツバキ科の常緑小高木で九州・四国の山地に自生。葉は楕円形で両端がとがる。
晩秋のころ白い花をつけ、散るときは花びらがばらばらに落ちる。
種子から油をとり、材で器物を作る。
園芸・観賞用としても栽培され、赤花・八重咲きなどの品種がある。
5.地綿
ツタ(蔦)
ブドウ科の落葉性の蔓植物。
吸盤のある巻きひげで木や岩に固着する。
葉は卵形で、ふつう三つに裂けており、秋に紅葉する。
夏、黄緑色の小花が集まって咲き、実は黒紫色に熟す。
6.未公開
7.女郎花
オミナエシ
オミナエシ科の多年草で日当たりのよい山野に生え、高さ約1メートル。
葉は羽状に裂けていて、対生する。
夏の終わりから秋に、黄色の小花を多数傘状につける。
8.竜胆
リンドウ
リンドウ科の多年草で山野に生え、高さ20~60センチ。
葉は先のとがった楕円形で3本の脈が目立ち、対生する。
秋、青紫色の鐘状の花を数個上向きに開く。
根・根茎に苦味成分を含み、漢方では干したものを竜胆といい薬用。
9.桔梗
キキョウ
キキョウ科の多年草で日当たりのよい山野に生え、高さ約1メートル。
葉は長卵形で、裏面がやや白い。
8~9月ごろ青紫色の釣鐘形の花が咲く。
つぼみのときは風船状をなし、花びらの先が5裂して開く。
園芸種には白色花や二重咲きのものもある。
10.藤袴
フジハカマ
キク科の多年草で川岸などに生え、高さ約1メートル。
茎は直立し、葉は三つに裂けていて、対生する。8、9月ごろ、淡紅紫色の頭状花を密につける。
11.一熟
イチジク(無花果・映日果)
クワ科の落葉高木で高さ約4メートル。
葉は手のひら状に裂けていて、互生する。
初夏、卵大の花嚢を生じ、内部に多数の雄花と雌花をつけるが、外からは見えない。
熟すと暗紫色になり、甘く、生食のほかジャムなどにする。
茎・葉は薬用。
12.百日紅
サルスベリ
ミソハギ科の落葉高木で高さ3~7メートル。
幹は薄い紅紫色で皮ははげやすく、跡が白くなり、滑らか。
葉は楕円形。夏から秋にかけて、しわの多い紅・淡紫・白などの6弁花をつける。
中国の原産で、観賞用に栽培される。
13.旋花
ヒルガオ(昼顔)
ヒルガオ科の蔓性の多年草で山の道端や荒れ地に生える。
地下茎で増え、長い蔓で他に巻きつく。
葉は長楕円形で基部が耳形にとがり、長い柄をもつ。
6~8月、淡紅色のらっぱ状の花を日中に開く。
14.芭蕉
バショウ
バショウ科の多年草で高さ約5メートルの葉鞘の密に重なった偽茎が直立し、先に葉をつける。
葉は長さ約2メートルの楕円形で、葉脈に沿って裂けやすい。
夏、黄色の雄花と雌花との穂ができ、まれに結実。
中国の原産で、古くに渡来し、庭に植えられる。
15.仙蓼
センリョウ
センリョウ科の常緑小低木で別名クササンゴと呼ばれている。
16.鳳尾松
ソテツ(蘇鉄)
ソテツ科の常緑低木で高さ約3メートル。
葉は羽状複葉で、幹の最上部に束生する。
雌花は大胞子葉が多数重なって球形、雄花は小胞子葉が多数らせん状に並んで紡錘形をし、受精は精子による。
17.扁柏
ヒノキ(檜、檜木、桧木)
ヒノキ科の常緑高木で山地に自生するが、多くは植林。高さ30~40メートル。
樹皮は赤褐色で縦に裂け、小枝に鱗片状の葉が密に対生する。
18.白檀
ビャクダン
ビャクダン科の半寄生性の常緑小高木で高さ3~10メートル。
幹は直立して分枝し、葉は長卵形で先がとがる。
花は鐘形で円錐状につき、黄緑色から紫褐色に変わる。
果実は丸く、紫黒色に熟す。
材は黄色がかった白色で強い香りがあり、仏像・美術品・扇子や線香などに使うほか、白檀油をとり香料にする。
19.金木犀
キンモクセイ
モクセイ科の常緑低木でよく分枝し、葉は狭長楕円形。
秋、強い芳香のある赤黄色の小花を密集してつける。
中国の原産で古くから庭木とされる
20.鴨脚樹
イチョウ(銀杏・公孫樹)
イチョウ科の裸子植物で一科一種。
落葉高木で、高さ約30メートルに達する。
葉は扇形で中央に裂け目があり、秋に黄葉する。
春、葉の付け根に、尾のような雄花、柄のある2個の胚珠をもつ雌花をつけ、4月ごろ受粉し、9月ごろ精子によって受精が行われる。
果実は丸く、外種皮は熟すと黄橙色で、内種皮は白い殻となって種子を包む。
種子は「ぎんなん」とよばれ、食用になる。
21.芒
ススキ(薄)
イネ科の多年草で山野に群生し、高さ約1.5メートル。
秋、茎の頂に十数本の枝を出し、黄褐色から紫褐色の大きい花穂をつける。
22.棗
ナツメ
クロウメモドキ科の落葉高木で葉は卵形で、3本の脈が目立ち、互生する。
夏、黄緑色の小花をつけ、楕円形の実を結び、暗赤褐色に熟す。
実は食用に、また漢方で乾燥させたものを大棗といい、強壮薬に用いる。
中国北部の原産で名は、初夏になって葉の芽を出すことによる。
23.蓮
ハス
スイレン科の水生の多年草で根茎は節が多く、晩秋に末端部が肥厚し、蓮根といい、食用になる。
葉は円形で長い柄をもち水上に出る。
夏、水上に花茎を伸ばし、紅・淡紅・白色などの大きな花を開く。
花のあと、花托が肥大して逆円錐状になり、ハチの巣のような穴の中に種子ができ、食用になる。
24.橘
タチバナ
ミカン科の常緑小高木で枝にとげをもち、葉は小さい。
6月ごろ、白い5弁花を開く。実は小さく、黄熟しても酸味が強く苦みもあり食用にはしない。
25.槿
ムクゲ(木槿)
アオイ科の落葉低木で高さ約3メートル。
葉はほぼ卵形で、縁に粗いぎざぎざがある。
夏から秋にかけて、紅紫色の5弁花が朝開き、夕方にしぼみ、次々と咲き続ける。
中国・インドの原産で庭木などにし、花が白色や八重咲きなどの品種もある。
26.鶏冠
ケイトウ(鶏頭)
ヒユ科の一年草で花の柄の上部は著しく広がって鶏のとさか状になり、その両面に赤・紅・黄・白色などの小花が密集して咲く。
アジアの熱帯地域の原産で、観賞用に古くから栽培され、園芸品種も多い。
27.山白竹
クマザサ(隈笹・熊笹)
イネ科の植物で山地に自生する。
葉は幅の広い長楕円形で、冬に縁が枯れて白色にくま取られる。
28.山蒜
ノビル(野蒜)
ユリ科の多年草で山野に生え、高さ約60センチ。
全体にニラのようなにおいがする。
球形の鱗茎から管状の葉を出し、夏、花茎の先に白紫色の花やその変化したむかごがつく。
鱗茎や若葉を食用にする。
29.山女
アケビ(通草・木通)
アケビ科の蔓性の落葉低木。山野に生え、葉は長楕円形の小葉が5枚手のひら状につく複葉。
春、淡紫色の雄花と雌花とが咲く。
秋、長楕円形で淡紫色の実がなり、熟すと裂け、果肉は甘く食べられる。
木部を漢方で木通といい、薬用。
蔓でかごを編む。
30.絞股藍
アマチャズル
ウリ科アマチャヅル属に属する多年生のツル性の植物のこと。
31.当薬
センブリ(千振)
リンドウ科の越年草で日当たりのよい山野などに生え、高さ約25センチ。
茎は四角柱で暗紫色、葉は線形。秋、花びらの5裂した、紫色のすじのある白い花を開く。
全体に苦味があり胃腸薬や、テレビ番組では、センブリ茶として罰ゲームに用いられる。
名は、煎じて千回振り出してもまだ苦いことに由来。
32.十薬
ドクダミ(蕺草)
10種類もの効能がある事から、この漢字が使われている。
ドクダミ科の多年草で日陰の湿地に生え、高さ15~35センチ。
全体に悪臭があり、葉は広卵形。
夏、淡黄色の小花を穂状につけ、その基部に白い苞が十字形につき、花びらのように見える。
整腸・解毒・利尿などの民間薬として用いる。